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えっ?ウソッ!? あの超大物俳優が主演で『グラスホッパー』の続編を製作!?

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グラスホッパー』公式サイトより引用

はじめに

 2015年、伊坂幸太郎さんの人気小説『グラスホッパー』が実写映画となってスクリーンに現れました。生田斗真さんを主演に、ジャニーズの後輩・山田涼介さんとハリウッドで活躍する浅野忠信さんが脇を固め、錚々たる出演陣で映像化されました。

 

 映画『グラスホッパー』公開から約6年。なんと、同じく伊坂幸太郎さんが執筆した『グラスホッパー』の続編『マリアビートル』の実写映画の製作がスタートしました🎉

 

 だが、しかーしっ‼

 

 そのキャスティングがトンデモなかった……。『マリアビートル』と『グラスホッパー』と主人公は全くの別人です。なので私は「グラスホッパーの主演は生田斗真さんだったけど、今度は誰だろ?ジャニーズ繋がりでアクションスターの岡田准一さんが到来か?」と勝手な予想を立てました。

 

 フタを開けてみると、私の予想は全くもって外れました💦かすりさえしませんでした。『マリアビートル』の主演を務めるのは、誰もが予測できない超大物スター俳優だったのです‼ですので、この興奮を誰かに伝えたくてブログを書きました。はい、完全なる自己満足です(笑)

 

 しかし、単に『マリアビートル』の主演を紹介するだけでは、ニュースのコピペになってしまいます。

 

 そこで、

 

 この記事では以下の3点から『グラスホッパー』および『マリアビートル』を書き、どんな物語なのか、そして主演が誰に決まったかをお伝えしようと思います🖊

 

  • グラスホッパー』の原作と実写映画って、どんな感じ❔
  • 続編の『マリアビートル』って、どんな話❔
  • 実写版『マリアビートル』の主演を務めるのは誰やねん❔

 

 

 あと、忘れないうちに最初に言っておきます💨

               

          👇

          

 グラスホッパー』と『マリアビートル』は………

 

 マジでオモロイ👍

 

グラスホッパーとは❔

 まず、「グラスホッパーって何だ❔」という方もいるので、『グラスホッパー』の原作について必要最低限でお話しします。そのあと、実写化された映画について触れていきます。 

 

原作は❔

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📌原作『グラスホッパー』の情報

作者:伊坂幸太郎本屋大賞など、数多くの受賞を手にした有名作家)

出版:2004年に角川書店から出版

受賞:第132回直木賞ノミネート

逸話:作者が「今まで書いた小説の中で1番達成感があった」とコメント

 

作品の構造は❔

Hand, Keep, Puzzle, Finger, Match, Insert, Handle

 簡単にまとめると、殺し屋裏社会の組織に属する人々が続々と登場して交わっていく話。

 「殺し屋」や「裏社会の組織」と並べると物騒なイメージがありますが、そんなことはありません。実際の中身は、登場人物たちが軽妙洒脱な会話を交わしながら主人公たちの苦悩や人生観を描く人間性の高い群像劇です。

 しかし、ただの群像劇では終わりません。伊坂さんのファンの方々ならご存じかと思いますが、この『グラスホッパー』にも他の伊坂作品同様、多くの伏線が張り巡らされています。序盤に散りばめられたピースが徐々にはまっていき、終盤にはアッと驚く形で完成されるパズルのような作品になっています。ですので、群像劇としてだけではなく、純粋にエンタメとしても読むことができます。

 

 

物語の内容は❔

 物語の内容について、以下の順番でお話しします。

 

・概要

・登場人物

・あらすじ

 

概要

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 前章の「グラスホッパーとは?」でも触れましたが、この物語は殺し屋と裏社会の組織が暗躍する闇の世界を舞台とした群像劇です。

 物語は、闇の世界に生きる3人の主人公の視点から語られます。主人公たち3人は、誰一人も互いに面識を持っていません。完全に見ず知らずの他人です。物語は、この状態からスタートします。そして、物語が進むにつれて各々の居場所にいた3人がとある共通の地点へ向かって交錯していきます。

 

登場人物

Killer, Horror, Jimmy, Jemmy, Prybar, Crowbar, Evil

 主人公たちを簡単に紹介します。

 

鈴木

 妻(映画では婚約者)を裏社会の組織に殺された元学校教師。復讐のため、妻を殺した裏社会の組織に入社し、復讐の時を狙う。だが、その復讐は無情にも「押し屋」と呼ばれる殺し屋から横取りされてしまう。

 

 ナイフを自在に操り、ターゲットを抹殺する若き殺し屋。口が悪いうえ、やかましい。

 

 ターゲットを自らの意思で自殺させる能力を持った殺し屋。通称・”自殺屋”。自分が自殺させた人間たちが亡霊となって現れる幻覚を発症している。

 

 この他にも殺し屋や裏社会の組織の人間たちが続々と登場します。

 

あらすじ

stop light with red light

 「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。

 どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。

 鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。

 それぞれの思惑のもとに……。「鈴木」「蝉」「鯨」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。

グラスホッパーの裏表紙より 引用

  

実写映画としての『グラスホッパー

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📌作品情報

公開:2015年

監督:瀧本智行

配役:鈴木→生田斗真

   蝉→山田涼介

   鯨→浅野忠信

 

📌特徴を挙げるなら以下の通り。

・原作の物語から改変が目立つ

アクションシーン多用(原作にはありません)

・登場人物たちの苦悩や人生観の描写は原作より薄い

・見ず知らずの主人公3人が徐々に交錯していく点は同じ

 

 

 総評すると、原作小説を下地に群像劇からアクション・サスペンス寄りに路線がズレた作品です。

 個人的に、これはこれで好きです。「蝉」役の山田涼介さんのアクションがカッコよかったので👍山田涼介さんは、映画『暗殺教室』では暗殺の素養を身につける「渚」というキャラを演じており、「渚」の覚醒した姿が『グラスホッパー』の「蝉」だとネタにされています(笑)

 また、菜々緒さんの悪女役が光っていた所も大好きです✌

 

余談

 実はコミック版もあります📖全3巻なので速攻で読めます。ただし、小説とはストーリーとオチに若干の変更があります👆

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マリアビートルとは❔

 さて、この度製作が動き出した『グラスホッパー』の続編にあたる『マリアビートル』とは何なのかを話します。

 

原作は❔

マリアビートル (角川文庫) | 伊坂 幸太郎 |本 | 通販 | Amazon

📌原作『マリアビートル』の情報

作者:同じく、伊坂幸太郎

出版:2010年に角川書店から出版

受賞:第7回”大学読書人大賞”受賞

逸話:「鉄っちゃん」のふりして東北新幹線の内部を調べた

 

作品の構造は❔

white and black jigsaw puzzle

 簡単にまとめると、殺し屋や裏社会の組織に属する人々が続々と登場して交わっていく話です。グラスホッパーと同様ですが、共通点相違点が存在します。

 

📌グラスホッパーとの共通点

・登場人物の会話は軽妙洒脱

・複数の登場人物から描かれる群像劇

・殺し屋や裏社会の組織が続々と出現

グラスホッパーと世界が繋がっている

グラスホッパーのキャラクターが登場する

 

📌グラスホッパーとの相違点

・舞台が密室(新幹線)重要

・登場人物によっては互いを知っている

・多重に張り巡らされた”伏線てんこ盛り”の超エンターテインメント重要

 

 『グラスホッパー』と『マリアビートル』を比べると、複数の登場人物から描く群像劇である点や殺し屋や裏社会の組織などの物騒な連中が多く登場する点は変わりません。

 ただし、『グラスホッパー』と違って、登場人物の苦悩や人生観の描写よりも、エンタメ色がかなり濃くなっている作品です。伏線じゃないと思ったシーンが実は伏線だったなんて日常茶飯事。「新幹線」というクローズドな空間で、多重に伏線が散りばめられています。そして最終的には、広げに広げまくった風呂敷が余すことなくキレイにたたまれていきます。爽快感と疾走感に満ちた超エンターテインメント大作になっています👍

 また、「東北新幹線」というクローズド空間だけでストーリーが完結する点も、この作品のミソになっています👍

 

物語の内容は?

 『マリアビートル』について以下の順番でお話しします。

・概要

・登場人物

・あらすじ

 

概要

blue and white digital wallpaper

 始発の東京駅から終点の盛岡駅までの2時間30分、東北新幹線の車内を舞台に殺し屋たちが繰り広げるノンストップ・サスペンス・エンターテインメント群像劇です。

 物語は約6名の登場人物からの視点で展開されます。中身としては、登場人物全員が各々の事情で東北新幹線に乗り込みます。そして、全員とも各々の事情の中で話は終わる予定でした。しかし、互いが居合わせたことにより事態は急転。互いの事情が入れ混じっていき、新幹線内は不穏な空気に包まれていきます。

 

登場人物

Man, Gun, Military, Army, Soldier, War, Weapon, Police

 主要人物を簡単に説明します。

 

木村

 警備員に努める”元”殺し屋。私生活では、妻と離婚。さらには情緒不安定でアルコール依存症になっており、酒に溺れた生活を送っている。

 元妻との間に授かった6歳の息子と2人で暮らしている。しかし、その息子が「王子」と名乗る中学生にアパート屋上から突き落とされ、重態に陥っている。

 王子が東北新幹線に乗車するという情報を聞きつけ、復讐のために単身で乗り込んでいく。

 

王子

 表向きは優等生の仮面をかぶった中学生。しかし、本性は他人を支配して弄ぶ悪魔の心を持ったサディスト。さらには、中学生とは思えぬ思考能力を兼ね備えており、多くの登場人物たちを翻弄する。

 東北新幹線に乗り、復讐に駆られた木村を待ち受ける。

 

檸檬と蜜柑

 コンビで活動する殺し屋。2人とも長身で容姿が似ている。だが、血縁関係は存在しない。加えて、性格は真逆。

機関車トーマス」を愛する口やかましいB型が檸檬であり、文学好き読書人の真面目系A型が蜜柑。

 「峰岸」と名乗る裏社会のドンから、敵組織に拘束された息子の救出とトランクの奪還を命じられた。無事に息子を救出して、トランクも奪還に成功。息子とトランクを峰岸に送り届けるために東北新幹線へ乗り込んだ。任務完了が目前に迫っていたが、ここに来てピンチを迎えることになる。

 

七尾

 殺し屋業界で「天道虫」と呼ばれている男。ツキに見放され、やること全てが悪い方向に転げ落ちていく謎の特性を持った殺し屋。

 東北新幹線に眠る、とある”ブツ”を奪取する依頼を請け負う。ブツを奪取して到着した駅で降りれば済むため、殺し屋にとっては簡単すぎる依頼だ。だが、そこで転げ落ちるのがツキに見放された殺し屋。簡単すぎる依頼が不運の連続へと変わっていくのだった……。

 

真梨亜

 七尾の上司を務める女性。

 

あらすじ

Tunnel, Train, Underground, Rail Traffic, Railway, Dark

 幼い息子の仇討ちを企てる、酒びたりの元殺し屋「木村」。優等生面の裏に悪魔のような心を隠し持つ中学生「王子」。闇社会の大物から密命を受けた、腕利きの二人組「蜜柑」と「檸檬」とにかく運が悪く、気弱な殺し屋「天道虫」。疾走する東北新幹線の車内で、狙う者と狙われる者が交錯する。

マリアビートルの裏表紙より 引用 

 

【本題】マリアビートルの主演俳優とは?

 ここからが本題です。

 『グラスホッパー』の続編にあたる『マリアビートル』。さて、実写キャストの主演は誰が演じるのか!?『グラスホッパー』で生田斗真さんや山田涼介さんが出演したからジャニーズ繋がりか❔いや、違います。世間の誰もが知る超ビッグな俳優です🔥映画好きなら1度は、この御方が主演を務めた映画を観たことは絶対あると思っても過言ではありません。むしろ、普段、映画を観ない方でも何の映画に出演したか分かるほどの知名度を誇ります👀

 

『マリアビートル』の主演を務める俳優は、この方です‼

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    ブラッド・ピット

       映画.comより 引用 

 

 『マリアビートル』の主演を務めるのは、ハリウッドスターのブラッド・ピットさんです‼

 

 えぇっ!?

 

 と、皆さんは声をあげましたよね(笑)

 なんと、『マリアビートル』はハリウッドで映画化されることになりました👏👏👏

 

 何事でしょうね(笑)一体、誰が予想できたでしょうか?

 多分、1番ビックリしてるのは原作者の伊坂幸太郎さんではないでしょうか?まさか、東北新幹線を舞台にした自分の小説がハリウッドで実写化するなんて思いもよらなかったはずです。いや、そもそも自分の書いた小説がハリウッド映画になる予想がつく小説家なんていないか(笑)海外を舞台にした小説ならまだしも、バリバリの日本というロケーションにした小説がハリウッド映画になるとは誰もが想像すらしないでしょう。

 もう、公開が待ち切れん……。

 

『バレット・トレイン』の現在

White and Black Clapper Board

 ハリウッド映画での題名は『マリアビートル』ではなく、『バレット・トレイン』になるそうです。

 さて、この章では、映画『バレット・トレイン』について、現在明かされている情報をお伝えしていきます。

 

監督は誰❔

 監督を務めるのは、あのデヴィッド・リーチです。

 

 「デヴィッド・リーチって、誰だ?」という方のために、主な監督作品を並べます。

 

ジョン・ウィック

アトミック・ブロンド

デッドプール

ワイルド・スピードスーパーコンボ

 

 映画をあまり観ない人でも「デッドプール2」か「ワイルド・スピード」の文字を見て、「あっ⁉あの映画か」となったことでしょう。有名な映画ですし、日本でも超ヒットしましたからね。

 ヒット作を連続で生み出してきたデヴィッド・リーチ監督なら期待は大きいですね👍むしろ、安心感があります。果たして、リーチ監督は『マリアビートル』をどのように映像化するのでしょうか。

 

キャストは❔

Theater, Curtain, Stage, Red, Event, Act, Entertainment

 現時点で決定されたキャストはご覧の通りです。

ブラッド・ピット

ジョーイ・キング

●アンドリュー・コジ

●アーロン・テイラー・ジョンソン

●ブライアン・タイリー・ヘイリー

●ザジー・ビーツ

マシ・オカ

マイケル・シャノン

レディー・ガガ

ローガン・ラーマン

真田広之

福原かれん

●バッド・バニー

サンドラ・ブロック

 

配役は❔

Photography, Studio, Photo Shoot, Photography Equipment

 現在明かされているのは、以下の3人だけです。

 

ブラッド・ピットレディバグ役(原作の七尾に該当するキャラ)

ジョーイ・キング→プリンス役(原作の王子に該当するキャラ)

●アーロン・テイラー・ジョンソン→タンジェリン役(原作の蜜柑に該当するキャラ)

 

 あのブラッド・ピットがツキに見放された殺し屋・七尾を演じるとは⁉劇中で、不運に見舞われた際、額に手をあてながら「oh…」とか言いそう(笑)

 原作では男子中学生である王子が女性キャラに変更されています。女性版・王子はどんな怪物で描かれるのか楽しみですね。

 

注目キャスト

Selective Focus Photography of Bulb

 配役は決まってないですが、個人的に注目しているキャストをお話しします。

 

 

真田広之

真田 広之

Wikipediaより引用 

 

 皆さんお馴染み、ハリウッドで活躍する日本俳優。

 「ハリウッドの真田広之さん=アクション」のイメージが強いので、真田広之さんも殺し屋の役を演じるのではないかと思います。レディバグ役のブラッド・ピットと絡んで、目のご馳走を楽しみたいです(笑)

 

 

 

レディー・ガガ

Lady Gaga A Star is Born premire.png

Wikipediaより引用 

 

 世界の歌姫が参戦。えぇっ⁉

 『バレット・トレイン』関連のニュースを眺めると、レディー・ガガ端役なのだそうです。でも、絶対に目立つでしょ(笑)あれだけアーティスト界で圧倒的な存在を放つ歌姫なら、端役でも記憶に残ることでしょう✨『アリー/スター誕生』で主演を務めた女優を端役にキャスティングするなんて、この映画は三谷幸喜さんの監督作品でしょうか(笑)

 

 

おわりに

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 ということで、『グラスホッパー』および続編の『マリアビートル』を語りました。『グラスホッパー』の続編が製作決定と聞いて、瀧本監督が再び製作するのかと思いましたけど、まさかのハリウッドとは驚き👀「日本産の原作をハリウッドで映画化して大丈夫?面白いの?ハリウッド版ドラゴンボール、振るわなかったじゃん?」と心配の声もささやかれるとは思います。ですが、どう転ぶか見届けるのも一興でございましょう。

 いや~、今から公開までが待ち遠しいですね✨首をなが~くして待ってます🦒

 

 この記事を読んで、少しでも『グラスホッパー』および『マリアビートル』に興味を持っていただければ私は嬉しいです。両作品とも、物騒な世界を舞台にしながらも、人間味に溢れた登場人物とその人々の人生観、そして断片的だった話のピースが繋がっていく様はエンターテインメントとして十分なワクワク感があります。ぜひ、「伊坂ワールド」の扉を開いてみてください🚪💨

【簡単レビュー】最近観た旧作映画4本をゆるく語る回

はじめに

Popcorn, Food, Carton, Container, Movies, Cinema

 タイトルそのままです。最近レンタルして観た旧作映画を簡潔に感想やら何やらを語っていくブログです。

 

 以下の3点に触れて書きます。

 

①概要

②あらすじ

③感想

 

 

 じゃあ、さっそく行きましょう💨

 

 

 

シャッターアイランド

シャッター アイランド - 作品 - Yahoo!映画

 真実と虚像の狭間で起こる幻惑のミステリー

 

①概要

 2010年に公開されたミステリー映画です。主演はレオナルド・ディカプリオ、監督はマーティン・スコセッシとハリウッドではお馴染みのゴールデンタッグでお送りします。

 あまりにも衝撃のラストを迎えるため、日本での公開当時に「この映画のラストはまだ見ていない人には決して話さないでください」と御触書が出されました。

 ラストへ到達するまでの間、多くの伏線が隠れています。気づかずに見過ごすことが多いので、観終わった後にもう一度最初から観たくなる魔力を持った二度見必須の映画です。

 

②あらすじ

silhouette of mountain near body of water during sunset

 ボストンハーバーに浮かぶ孤島・シャッターアイランド。この島にあるのは、多くの精神異常犯罪者を収容している精神病棟です。

 ある日、患者の一人であるレイチェル・ソランドという名の女性が、病院内から失踪する事件が発生しました。

 事件を捜査するため、レオナルド・ディカプリオ演じる連邦保安官のテディ・ダニエルズは相棒のマーク・ラファロ演じるチャックと一緒にシャッターアイランドへ降り立ちます。捜査を進めていくと、やがて、レイチェル・ソランド失踪以外にも島内で不審な点が目立つようになり、テディはシャッターアイランドには世間に明かせない秘密があると疑い出します。島内の探索を続けるテディでしたが、彼に待ち受けていたのは想像を絶する現実でした……。

 

③感想

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 観終わった後にもう一度観たくなる作品です。

 大抵のミステリー映画はラストまで観終わると、ストーリーの中で出てきた謎が解けてスッキリし、極力、時を経て話の中身を忘れない限りは二度目の鑑賞をすることは基本的にないと思います。

 ですが、この映画は逆です。確かに、この作品も多くのミステリー映画同様に序盤からラストにかけて謎が発生し、主人公が謎を追いかけていく王道な展開になっています。

 しかし、この作品の特筆すべきポイントは、全てがひっくり返る衝撃的なラストです。「どんでん返し」ってやつです。なんと、この作品はラストを迎えた後、新たなミステリーを観る者に与えます。ラストを迎えた後、「え?もしや、あれって伏線だったのか?」と作中で謎を提示してるとは言い難い多くのシーンがラストへの布石に見え始めていきます。それにより、この作品を観た者は、散らばったピースを探し出すために、もう一度観たくなってしまう作用を起こしてしまいます。実際、この作品の公開当時に「2度見キャンペーン」なるものを行っていたらしく、配給会社側も2回鑑賞するのが前提の作品だと思ったのでしょう。

 個人的には、観る者を騙してミスリードさせてくるエンタメ作品は大好物なので、この作品は大満足でした。

 出演陣も、我らがレオ様と『アベンジャーズ』のハルク役を演じたマーク・ラファロの2人が肩を揃えて並ぶのは夢の共演でした。

 

インファナル・アフェア 無間序曲

Amazon.co.jp: インファナルアフェア Ⅱ 無間序曲 (字幕版)を観る ...

 「潜入」という名の地獄の使命を背負った2人の青年

①概要

 2002年に公開され、世界中にその名を轟かせた香港ノワールの傑作『インファナル・アフェア』シリーズの第2弾です。

 マフィアに潜入した警察官VS警察官に潜入したマフィアという衝撃的なスパイ対決の決着がついた第1部の続編です。

 作中の時代は、第1部より遡ります。つまり、第1部の過去編です。2人の主人公である、マフィアに潜入した警察官・ヤンと警察官に潜入したマフィア・ラウが互いの敵組織へ潜入する前と潜入したての頃を描いた作品です。他にも、第1部で登場したヤンの上司であるウォン警視やマフィアのボス・サムといった、主人公2人に強く関わってくる登場人物や新規に登場するキャラクターにもスポットライトを当てています。

 

②あらすじ

Attack, Blackmailing, Crime, Criminal, Defence, Defense

 時は1991年の香港。

 マフィアとして育てられたラウは、ボスのサムから警察官に就職するよう指令が与えられます。目的は、警察組織の内部情報を漏らし、自身の組織を盤石にさせるためでした。

 警察へ潜入することになったラウ。そんなラウの気がかりは、サムの妻であるマリーでした。実は、ラウは人妻であるマリーに対して密かに好意を抱いていたのでした。

 やがて、ラウは警察官に入学します。同時に、もう1人の主人公であるヤンも入学します。

 ヤンの家系はマフィアでした。ヤン自身は、善人でありたいために警察官へとなったのでした。警察学校へ入学したヤンに待っていたのは「マフィアの家系から警察官を輩出することはできない」という上司からの言葉でした。そして、退学処分を受けることになりました。

 しかし、この退学処分は、上司のウォン警視が仕組んだ偽の処分でした。ウォン警視は、香港内でマフィアが力を持つことを危惧していました。それで、ヤンがマフィアの出自であることを逆手に取って、彼にスパイとしてマフィアへ潜入してもらい諜報活動を行わせるのが目的でした。ヤンは、マフィアであり異母兄でもあるハウの部下としてマフィアに潜入するのでした。

 こうして、ラウとヤンの「二重生活」の幕が上がりました。しかし、それは地獄への扉を開けたも同然でした。「潜入」という使命が2人の日常に大きな”ゆがみ”を与えるのでした。

 

③感想

grey canoe on calm body of water near tall trees at daytime

 詳細に語っていくと、第1部のネタバレになるので控えめな感想にします。

 

 前作の第1部は、スリリングかつスピーディーなサスペンス映画でした。手に汗握る展開が次々と起こり、脚本の秀逸さが光りました。その反面、登場人物たちは、ストーリーを担う1つのパーツのような描かれ方をされ、キャラクター像は必要最低限しか描かれませんでした。

 それに対して、第2部は、第1部の登場人物たちのキャラクター像を掘り下げていくのが際立ちました。かといって、前作のようなサスペンス要素が消えたわけではありません。人間ドラマ寄りにしたサスペンスといった感じです。

 主人公2人以外の登場人物たちもキャラクター像が描かれ、『インファナル・アフェア』の世界をより奥深いものにさせてくる作品です。

 

インファナル・アフェアⅢ 終極無間

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新たな戦いと終わりなき地獄。傑作の香港ノワール最終章

 

 

詳細に書いていくと、第1作目のネタバレを大いに含んでしまうのでサックリと書きます

 

①概要

 世界が注目した『インファナル・アフェア』シリーズの3作目であり、最終章にあたる作品です。泣いても笑っても、香港映画の傑作『インファナル・アフェア』もこれで見納め(笑)

 

 第3部は、舞台となる時代が2つ存在します。

 1つ目は、第1部の「警察VSマフィア」の決着がついてから数か月後の時代です。物語の時間軸はここが現代軸であり、作中でも主体の時間軸となります。

 2つ目は、第1部と第2部の間にあたる時代です。まだ、警察とマフィアが争っていた時代です。この時間軸は過去軸になります。第1部と第2部で描かれなかったエピソードが盛り込まれ、現代軸への布石や真相になったり、登場人物たちのキャラクター像を掘り下げたりと、シリーズに渡って大きな補完を行う役割を担っています。

 

②あらすじ

Drugs, Weapon, Criminal, Police, Narcotic, Illegal

どう頑張っても、第1部のネタバレになるので簡単に書きます。

 第1部で全て終わったと思っていた「警察VSマフィア」の闘いは終わっていなかった……。以上です。

 

③感想

End, List, Note, Stickies, Memo, Ash, Memory, Message

やっぱり、ここもネタバレなるからテキト~に書きます(笑)

 

 「インファナル・アフェアもこれで見納めか~」と思って悲しくなりました(笑)

 スピーティに展開した第1部。ドラマに寄った第2部。第3部は抽象的表現が多い作品でした。単純に映像を眺めるだけでは話の中身が掴めないことが多かったです。

 あと、どうしても現代軸と過去軸が行ったり来たりするのでストーリーを整理するのが大変でした。いろいろ大事な要素が詰め込まれ過ぎているので、頭の中を整理してから、もう一度観ようかなと思いました。

 締めくくりは最高でした。なんとも噛み締められないラストは切なくも愛おしいものがありました。やはり、第1部の一大スケールで描いた「警察VSマフィア」の構図と第2部で掘り下げられた主人公2人の人物像が積み上がった分、重みの大きいラストだと思っています。

 三部作通して、ストーリー展開とキャラクター像が観てて楽しい映画でした。

 

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド - 作品 - Yahoo!映画

交錯するハリウッドの”光”と”闇”が生み出す最高の悲喜劇

 

①概要

 2019年に公開されたアメリカ&イギリス映画。通称”ワンハリ”。

 

 世界にその名を轟かす巨匠クエンティン・タランティーノの第9回監督作品です。

 

 シャロン・テート殺害事件」という実在の事件が発生した1969年のアメリカ・ハリウッドを舞台に、当時のハリウッド業界の”光”と”闇”を描いた作品です。

 「殺害事件がモデル=サスペンス映画」と頭の中で浮かべると思いますが、実際には違います。サスペンス要素は数ミリぐらいしか存在しないし、そもそも、ストーリー全編を通して「シャロン・テート事件」を語る作品ではありません。ストーリー全体のうち9割ほどは主人公たちの日常や仕事の様子にスポットライトを浴びており、「シャロン・テート事件」は映画のストーリーのほんの一部に過ぎません。ですので、サスペンス要素は薄いです。じゃあ、「シャロン・テート事件」以外の部分がこの映画の主題のジャンルかと思いますが、ぶっちゃけ言うと、ジャンルの断定は難しいです。それだけ多くの要素とゆうか、なんかよく分からんというものが合わさってます。

 ただ、はっきりと伝えられるのは、”ハリウッド業界の光と闇”を描いた作品です。それだけは確実に言えます。

 

 キャスト陣においては、あの2大ハリウッド・スター、レオナルド・ディカプリオブラッド・ピットが夢の共演を果たしたことで話題騒然となりました。さらには、マーゴット・ロビーも加わり、顔ぶれで絵面がヤバくなる程の豪華キャスティングとなりました。

 

②あらすじ

Hollywood Sign

 ※注意※

 映画の情報量が多くて頭がパニくったため、めちゃめちゃ説明足らずです💦

 

 舞台は1969年のアメリカ・ハリウッド。

 

 かつて西部劇を中心に人気を博した、レオナルド・ディカプリオ演じるテレビスターであるリック・ダルトン。だが、そんな栄光も過去のもの。現在のリックは落ちぶれてしまい、悪役やチョイ役ぐらいの仕事しかもらませんでした。ハリウッドの舞台で輝き続けたいリックですが、悪役やチョイ役程度では、キャリアアップに繋がりません。キャリアの終幕を感じ始めたリックは自分自身を嘆き、情緒不安定となっていました。

 だが、そんなリックを温かく見守る1人の男がいました。それは、ブラッド・ピッド演じるリック専属のスタントマンであり親友でもクリフ・ブースです。リックが落ち目に入ったことで、クリフ自身もスタントマンとしての仕事が減りつつありました。だが、リックとは対照的に現状に一切悲観することなく、リックを励ましながらスタントマン生活を送っていました。

 

 そんなある日、リックの下へ映画プロデューサーのマーヴィンが訪れます。マーヴィンは「イタリアの西部劇映画に出演しないか?」と仕事の話を持ちかけて来ました。だが、リックはハリウッドの舞台に固執しているため、乗り気ではありませんでした。加えて、イタリア映画出演の誘い自体が「自分はハリウッドに必要とされなくなっている」と最後通牒を突き付けられたと思ったのです。リックはクリフに泣きべそをかきます。果たして、2人のキャリアと人生は今後どうなるのだろうか。

 

 さらには、リックの私生活にも変化が訪れます。リックの自宅の近所に、マーゴット・ロビー演じる、今をときめく若き女優シャロン・テートとその夫が引っ越しきました。シャロンの夫であるロマン・ポランスキーは映画監督であり、シャロン同様に今をときめく存在でした。

 これからハリウッドを駆けるシャロンとロマン。それとは対極に、時代から外れてゆくリックとクリフ。ハリウッドの光と闇を感じたリックは、シャロンたちを苦々しく見つめるのでした。

 

③感想

People Gathering in Concert during Night Time

 よく分からなかったけど、なんか面白かったです👏

 

 実は私、この映画が実際に起きた事件とその当時を舞台にした作品だと知らずに観ました。

 映画好きの方々からの意見によると、以下の人物たちを知っておかないと、作品のストーリーを理解しづらいらしいです👇

 

シャロン・テート

チャールズ・マンソン

 

 まあ、確かに私も終始よく分からず観てた感はあります(笑)ただ、それでも楽しめる映画でした👍

 

 

 ビジュアル面を語れば、やはりレオ様とピット様の夢の共演。

 2人が肩を並べて映るだけで目のご馳走です。情緒不安定なキャラを演じたレオ様は顔は男前のなのに可愛い一面が見えました。逆に、威風堂々としたキャラを演じたピット様は男らしいかっこよさが光っていました。情緒不安定なレオ様と威風堂々としたピット様の掛け合いは長年連れ添った熟年夫婦のような会話であり、悲痛な言葉を交わしながらもどこか温かみがありました。

 

 この作品のストーリーの特徴を挙げるなれば、1本の軸を基にストーリーを展開する作品”ではない”って部分です。かといって、作中に何話とか何部かに分かれるわけではりません。レオ様とピット様を中心に周囲の人間たちの仕事の様子や日常、そしてチョッピリ非日常が次々と流れていく作品構成となっています。起承転結がサッパリ見えません。山場らしき見せ場もありません。むしろ、逆で全編が山場なのかもしれません。小話を連続で観てるかのような感覚です。語彙力足らなくて説明不足だと思うので、このブログを読んだ方は、とりあえず観といてください(笑)観てもらうのが手っ取り早いです。

 ただ、作品全体としては、さっきから何度も言ってるとおり「ハリウッドの光と闇」を全編に渡って描いています。

 すでに、人物設定においても、今をときめくマーゴット・ロビーと落ち目のレオ様とピット様という構図が光と闇を表現しています。ストーリーはこの3人を中心に周囲が描かれていくため、マーゴット・ロビーは光の部分でレオ様とピット様は闇の部分といった具合に分けられています。かといって、両者がずっと光と闇の平行線を進むわけではありません。この映画は「概要」でも説明した通り、「シャロン・テート殺害事件」を組み込んだ作品ですので、最終的には巨大な闇が襲います。かといって、暗い雰囲気が漂うわけではありません。光と闇が交錯するため、まさに”悲喜劇”と表現するのが1番正しいと思います。

 

ちょっと嬉しかったこと

 日本吹き替え版でブラッド・ピットの声を担当したのが、私の超イチオシ声優の堀内賢雄さんでした👍私、堀内賢雄さん大好きなんです💛これはもう歓喜の極みでしたね✌

 なぜ、私が堀内賢雄さんファンなのかは以下のブログからご覧ください👀

e-maru.hatenablog.com